説明
オペレーショナルリスクのモデリングでは、頻度と重大度の両方の分布をモデル化する必要があります。重大度のモデリングには、内部損失データベース、外部損失データベース、シナリオデータのいずれからでも、既知のデータによって最もよく表される分布に近似する対数正規分布などの分析分布を見つけることが含まれます。「リスク関数」は、リスクの実際の重大度分布からのモデル分布の偏差の尺度です。KS距離(コルモゴロフ-スミルノフ距離)などの統計的尺度を使用して、偏差にペナルティ値を割り当てます。
適切な分布を見つける問題は、リスク関数を最適化する問題になります。たとえば、Fがモデル分布であり、Gが実際の、または経験的な重大度分布であり、KSテストを使用している場合、リスク関数Rは次のように定義されます。

supxは「supremum」の略であり、「maximum」をより技術的に表現する方法であることに注意してください。つまり、2つの分布間の最大絶対KS距離を計算しています。(KS距離は、2つのCDFを使用した2つの分布の同一のパーセンタイル間の距離の最大値であることに注意してください。)リスク関数が特定されると、それを最小化して、重大度に最適な分布を決定できます。